一週間のはじまりに、次の週末がもっと楽しみになるような「手作り調味料」を作ってみませんか?
この記事では、いつもの醤油にほんのひと手間加えるだけで作れる、「バジル醤油」の作り方と使い方をご紹介します。バジルの爽やかな香りとほんのりとした甘みが溶け込んだバジル醤油は、日曜日に仕込んで次の週末に開封するのにピッタリ。
金曜日の夜は一週間のご褒美にビールやワインを買って、香り高いバジル醤油を使ったおつまみでゆっくりと過ごすのもいいですよね。爽やかに香るバジルと醤油の意外な相性の良さに、虜になること間違いなしです!
週末が楽しみになるバジル醤油とは?
バジルは、イタリアでは欠かせないハーブで、フランスでは「ハーブの王様」とも呼ばれています。イタリアのイメージが強いバジルですが、実はシソ科。味や香りの特徴は異なるものの、大葉と醤油の相性がいいようにバジルと醤油も相性抜群なんです。
バジル醤油は、バジルのほのかな甘みと爽やかな香りが醤油に移り、いつもの醤油がまるで創作イタリアンのレストラン級に大変身!
オイル漬けや、ジェノベーゼにする方法もありますが、「作っても使いきれなくて困る」という方も多いはず。バジル醤油ならベースが醤油なので、クセの強いバジルが和食にも合う調味料に変わるのです。醤油とバジルが合うだなんて、日本の醤油の奥深いところですよね。
出来上がるまでの数日が待ち遠しく、「どんな料理にかけようかな」とわくわくする時間もぜひお楽しみください。
バジル醤油作りはこんなとき、こんな方におすすめ!
バジルの使い道に困ったり、バジルが余ってしまった経験はありませんか?バジル醤油は、ひたひたの醤油に漬けるだけでいいので、少量のバジルでもつくることができます。
アレンジ自在でパーティーシーンやBBQにも大活躍
「いつもと違う味が食べたい」
「いつもより華やかに仕上げたい」
そんなときにも、バジル醤油を手作りしておくと重宝します。
ちょっとした記念日や、自宅で作るご褒美ごはん、パーティーシーンやBBQでもバジル醤油はそのおいしさに歓声が上がります。「これ、どうやって作るの?!」と聞かれることも。
また、シンプルなので様々なアレンジができます。オリーブオイルを足して自家製ドレッシングに、お酢を加えてバジルビネガーソースに。漬ける段階でにんにくやローズマリーなどのハーブを加えたり、スパイスを加えてエスニック風にしたり。とにかくアレンジ自在です。
手作り調味料 バジル醤油の作り方
【材料】
バジル(スイートバジル) 醤油 消毒済みの空き瓶
【作り方】
1.瓶はきれいに洗い、煮沸消毒して乾かしておく。
2.バジルはやさしく洗い、しっかりと水分を拭き取る。
3.瓶にバジルを詰める。(葉っぱはそのまま詰めてもOKですが、千切り・みじん切りなどにしてもOK)
4.バジルがすべて浸かるように醤油を注ぐ。
5.ひと晩冷蔵庫で寝かせて、翌日から使うことができます。
長期保存するためには、瓶をきちんと煮沸しておくことと、水分を入れないこと。そしてバジルが醤油から出ないことが大切です。翌日から使うことができますが、3〜5日寝かせることでよりバジルの風味がしっかりとしたバジル醤油に仕上がります。
バジル醤油の使い方 野菜料理3選をご紹介
隠れ家イタリアン風 きゅうりのバジル醤油和え
【材料】
きゅうり ラディッシュ 塩 バジル醤油 黒コショウ
【作り方】
1.きゅうりとラディッシュを輪切りにし、塩を振って10分馴染ませる。
2.10分経ったらしっかりと水分を絞る
3.仕上げにバジル醤油と黒コショウをかけて完成
まず試していただきたいのは、きゅうりにかけるだけのシンプルな料理。バジルの香りと醤油の旨みで、隠れ家イタリアンのような味を楽しめます。カルパッチョにするのもおすすめで、鯛、ホタテ、イカ、サーモンなど、どんな海鮮とも相性抜群です。かけるだけでバジルと醤油が香るオシャレな一品に。
バジル醤油で仕上げる ピーマンのカリカリパン粉
【材料】
ピーマン かぼちゃ パン粉 すだち バジル醤油
【作り方】
1.ピーマンは縦半分に切り種をとる。かぼちゃは好きな大きさに切りそろえる。
2.フライパンにしっかりめに油をひき、ピーマン・かぼちゃをじっくりソテーする。
弱火でゆっくり両面に火を通すのがポイント。蓋をしてオイル蒸しのようにソテーするとしっとり仕上がる。
3.ピーマンとかぼちゃを取り出したフライパンでパン粉をカリカリに焼く。弱火で焦がさないように注意する。
4.ピーマンとかぼちゃをお皿に盛り付け、上からカリカリにしたパン粉をかける。パン粉の上からバジル醤油をかけて完成。
カリカリのパン粉に染み込ませるように、たっぷりとバジル醤油をかけてどうぞ。食べる前にレモンやすだちなどを絞ると、より味が引き締まります。イヤイヤ期の子どもが大喜びで食べたピーマン料理です。
バジル醤油とバジルの葉でつくる きのこのマリネ
【材料】
椎茸2個 えのき1袋 まいたけ1袋 (その他、好みのきのこで)にんにく1欠
お酢:大さじ1 バジル醤油:大さじ1 バジル醤油に漬けたバジルの葉:適量
【作り方】
1.椎茸はスライス、その他のきのこは手で割いて食べやすい大きさにする。
2.にんにくとバジル醤油に漬けていたバジルの葉をみじん切りにする。
3.フライパンに油をうすくひき、にんにくときのこを炒める。きのこ類はかき混ぜると水分が出てべちゃつくので、焼き色がつくまで触らない。
4.きのこに火が通ったらお酢とバジル醤油、バジルの葉を加え、さっと混ぜて完成。
きのこにしっとりと絡んだバジルの香りは、食欲をそそります。きのこを炒めただけなのに、バジル醤油があればワインにも合う一品に大変身します。
バジル醤油に合う醤油の種類は?
バジル醤油は、普段から愛用している醤油で手作りするのが一番おすすめです。いつものお醤油だからこそ味の変化がわかり、愛用しているお醤油のまだ知らない魅力を発見できますよ。
とはいっても、日本にはたくさんの醤油蔵があり、各地域によってお醤油の味が違うもの。
例えば、関東では味も色も濃い濃口醤油が定番ですが、中部地方では溜まり醤油や白醤油がよく使われたり、九州では甘いお醤油が定番だったり。どんなお醤油が、バジル醤油に合うのでしょうか。
地域ごとの地域によって好まれる醤油の違いは、醤油の種類に特徴がよく現れています。そこで今回は、濃口・淡口・白・溜まり・再仕込みと5つの種類のなかで「どの醤油が一番相性がいいのか」検証してみました!
バジル醤油に合う醤油の検証結果は…
実際にこの5種類でバジル醤油を作り、食べ比べをした私のおすすめは、濃口醤油と白醤油の2つ!その他の醤油では、バジルの香りが醤油に負ける結果となりました。
白醤油は最もバジルの香りを感じられ、白醤油の塩気と甘みがバジルの良さをより引き出すバジル醤油に。白醤油は卵料理との相性がとてもいいので、オムレツや茹で卵にかけるだけで一気にレストラン級の味わいになります。
イタリアの家庭料理では、コラトゥーラという魚醤が使われますが、その使い方は日本の醤油とほとんど同じ。魚醤は醤油の原型のひとつでもあり、材料や味わいは異なるものの、旨みも使い方も似ているのです。
白醤油は味も色も比較的魚醤に近く、魚醤の代用としても使われる醤油。だからこそ、白醤油で漬けたバジル醤油は飛び抜けて格別のおいしさです。アンチョビを使ったパスタにも合うので、ぜひ試してみてくださいね。
醤油にひと手間加えて週末料理をもっと楽しく
今回は、バジル醤油という手作り調味料をご紹介しました。バジルを漬けるほんのひと手間で、いつもの醤油がよりおいしく料理を引き立てる調味料に変身します。バジルのようなクセの強い食材にも合うなんて、日本の醤油の可能性はどこまでも幅広いものです。ぜひ一度、お気に入りの醤油で試してみてくださいね。
日曜日に仕込んでおけば、金曜日の夜にはとってもおいしいバジル醤油が出来上がります。一週間頑張ったご褒美に、週末はいつもよりとびきりおいしい時間をどうぞ!