鳥取県と言われて思い浮かべるものはなんでしょうか。
鳥取砂丘、水木しげるロードなどの観光地を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
では、食べ物は?
私自身ピンとくるものがなく、今回初めて知ったのですが、二大特産品と言われているのが「二十世紀梨」と「らっきょう」ーー
梨全体の生産量ランキングでは全国で五位となっていますが、二十世紀梨単体の生産量と梨の消費量は、共に鳥取県が一位なんだそうです。また、らっきょうは他県と比較しても群を抜いた生産量で、全国一位を誇っています。
しかし、一部の特産品が「規格外品」として出荷できずに破棄されてしまうという問題が起きていました。
この問題に立ち向かうべく、規格外品として破棄されるはずだった「梨」と「らっきょう」を組み合わせることで田畑商店さんによって生み出された商品が「梨&らっきょうドレッシング」です。
特有の臭みを感じさせないフルーティーな味わいで、ご当地ドレッシングとして多くの方に親しまれています。
この記事では、そんな「梨&らっきょうドレッシング」の魅力と、その裏に隠された田畑商店さんの地元への想いを深掘りします。
「規格外品」同士の意外な組み合わせから生まれた新しい調味料
鳥取県は「梨」と「らっきょう」の生産量が全国トップクラスだということをみなさんご存じでしょうか。
中でも「二十世紀梨」は、100年以上の歴史があり、甘さと酸味のバランスが良く、みずみずしい食感とジューシーで甘い味わいが特徴で人気の品種となっています。
また、広大な砂丘地で育った「らっきょう」は、食物繊維が豊富でシャキシャキとした食感と白さが特徴で、全国でも高品質の逸品と言われています。その人気から、農園見学やらっきょう収穫体験などの観光プログラムを提供している農家さんも多いとのこと。
ただ、どんな特産品でも「規格外品」として出荷できないものが生まれているのが現状・・・。そんな「規格外品」になってしまった両者を生まれ変わらせようと立ち上がったのが、田畑商店さんです。
20時間以上かけて塩抜きしたらっきょうを、梨すりおろしピューレと乳酸菌飲料を混ぜた【梨ソース】に漬け込んで生まれた「梨のフルーツらっきょう」。それをミキサーで粉砕し、EXバージンオリーブオイルを加えたフルーツ感を味わえるヘルシーなドレッシングが今回ご紹介する「梨&らっきょうドレッシング」シリーズです。
オンラインショップや道の駅での販売が始まるや否や、この意外な組み合わせが斬新でおいしいと評判を呼んでいます。
ドレッシングの生みの親“田畑商店”とは??
「梨&らっきょうドレッシング」を生み出した田畑商店さんは創業94年の歴史を誇ります。業務用酒類・飲料卸売事業を運営しており、「お客様に心をお届けする」「地域食文化を大切にする」「次世代へ古来食文化を継承していく」ことなどをモットーに、地元鳥取を中心に事業を展開しています。
また、近年ではフードロスの削減に貢献したいという想いのもと、「規格外品」として廃棄されてきた地元の特産品を上手く加工活用することで、調味料などの食品開発を行い、販売しています。
そんな田畑商店さんの熱い想いから生まれた新しい調味料「梨&らっきょうドレッシング」・・・
どんなものか気になってきませんか??
実際に食べてみた!
「梨&らっきょうドレッシング」は、醤油仕立て、白味噌仕立て、旨塩仕立ての3種類があり、それぞれ違った美味しさを楽しむことができます。フルーティーな梨の甘みとらっきょうのユニークな風味、それぞれの調味料の旨みが絶妙に調和した、驚きの味わいです。
今回は全種類を試してみたので、それぞれの味わいとオススメの食べ方をご紹介させていただきます。
醤油仕立て
醤油ベースということもあり、3つの中で一番スタンダードな味わい。らっきょうの香りをより一層感じることができました。
サラリとしているので、冷製のパスタやそうめんなどの麺類に合いそうだなと思い、今回はサラダうどんにして食べてみました!
サラダを食べるようにドレッシングをたっぷりかけていただいたのですが、すごくさっぱりと食べることができました。画像のようにきのこのソテーやマヨネーズにもマッチします。ごくごくシンプルに、生姜やネギなどの薬味をたっぷり乗せた冷奴にかけてもおいしそうです。
白味噌仕立て
味噌ベースもさらっとしていて、味わいがあっさりとしているので、アボカドなどの濃厚な味わいがある食材と相性がよさそうだなと思い、今回はアボカド・エビと合わせてタルタル風にしてみました。
せっかくなのでレシピ(と呼べるほどでもありませんが…)もシェアさせていただきます!
アボカドとエビのタルタル風-白味噌仕立て-
<材料>
・アボカド…1個
・むきエビ(茹でたもの)…6〜8尾
・レモン汁(あれば)…少々
・梨&らっきょうドレッシング(白味噌仕立て)…大さじ2〜3
・塩胡椒…少々
<作り方>
1.アボカドは皮を剥いてさいの目に切るか、フォークで潰してレモン汁を混ぜ合わせておく(大きさはお好みで)。
2.エビは茹でたら、アボカドと同じ大きさに切る。
3.①と②を合わせて、ドレッシングで和え、塩胡椒で味を整える。
4.お好みでバゲットやクラッカーに乗せて召し上がれ!
白味噌仕立ての「梨&らっきょうドレッシング」が加わることで、濃厚なアボカドとエビの組み合わせがより一層美味しくなります。簡単に作れる一品なので、パーティーや特別な夕食にもぴったりです。
旨塩仕立て
最後に、「梨&らっきょうドレッシング」の中で一番どろっとしていて、梨の甘みとブラックペッパーの香りが際立つ「旨塩仕立て」についてもご紹介いたします。
この旨塩仕立てのドレッシングは、お肉やお魚などのメインディッシュと相性がよさそうだなと思い、今回はナスの肉巻きのつけダレにしてみました!
梨の甘みが豚肉の旨味をぐっと引き立ててくれる上に、らっきょうの酸味でさっぱりとしているので、お肉なのにいくらでも食べられてしまいそうな勢いでした。冷しゃぶなどのタレにもオススメしたいです!
このように「梨&らっきょうドレッシング」は、同じ梨とらっきょうを使用していても、3つの異なる味わいが楽しめて、まさに三者三様の多彩なドレッシングです。さまざまな料理に使用できるので、料理の幅を広げるのに役立ちそうだなと感じました。
田畑商店さんのHPではドレッシングを活用したレシピも紹介されておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
農家さんと企業の最強タッグが生んだドレッシング
いかがでしたでしょうか。
規格外品をなんとかしたい!という農家さんと田畑商店さんの想いが合致し、商品開発から販売まで至った「梨&らっきょうドレッシング」は、フードロスを削減し、特産品を活用することで地元・鳥取を盛り上げています。
このドレッシングは消費者だけでなく、特産品を作る農家さんへ直接足を運び、お話を伺った田畑社長の感謝やリスペクトの気持ちが詰まった商品です。
そして、日本にとどまらず海外でも販売され、テレビの全国放送にも多く取り上げられており、その意外な組み合わせと味わいが注目を集めています。
ドレッシングとしてだけでなく、つけダレやマリネなど、多くの用途で使用でき、鳥取県の風土や食文化を味わいたい方々にとって魅力的な選択肢となっています。鳥取の素晴らしい特産品とその背景にあるストーリーを楽しみながら、ぜひ味わってみていただければと思います。